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通販コーヒー完全ガイド

その5 コーヒーの抽出温度・スピード

バリスタが解説 コーヒーの味の決め手となる要素とは?

その5 お湯の温度・抽出時間

コーヒーの正しい抽出温度は
豆の種類やローストによっても変わる

コーヒー豆の抽出温度は気にしていますか?とりあえずお湯を沸騰させて、ドリッパーに注いでいるという人も少なくないと思います。しかしこの抽出温度、沸騰した100℃のお湯では高すぎで、雑味が出てしまうとご存じでしょうか。豆の種類、豆の挽き方、ドリッパーの種類などによってお湯の温度を微妙に調整した方が、おいしいコーヒーを抽出できます。
そこで今回はコーヒーをおいしく飲むために、正しい抽出温度を紹介したいと思います。

Alba 松本 卓巳さん

このページの監修

日本バリスタ協会(JBA)認定バリスタ
Alba 松本 卓巳さん

【ロースト別】お湯の適温は?

深煎りの豆は高め!?コーヒーの抽出温度はローストに合わせる

コーヒーの抽出温度は、基本的に92℃前後となっています。ただ、この温度はあくまでも基本であって、92℃よりちょっと高くしたり、低くしたりした方がおいしいコーヒーが抽出できる場合もあります。

例えばライトロースト、シナモンローストなどの浅煎りの豆であれば低めの90℃程度にします。一方でイタリアンロースト、フレンチロースト、フルシティローストなど深煎りの豆であれば、お湯の温度は高めの95℃程度にするといいのですね。

高温になれば苦味、低温になれば酸味が出る

同じ豆でも、温度の高さで味わいが変わる

コーヒー液は高温で抽出するほど、苦味とコクが強まります。低めのお湯で抽出すると、酸味とキレの強いコーヒー液になります。

同じ豆でも、苦味とコクを味わいたいのであれば基準より高めに、酸味とキレを楽しみたいのであれば基準より低めのお湯を注ぐと良いでしょう。

お湯を注ぐ速さも、味に影響を与えます

豆と湯が接触している時間によって、抽出される味わいが変わる

お湯を注ぐ速さ

お湯の温度によって豆の苦味や酸味が引き出されるという話をしました。豆の苦味や酸味は、お湯の温度だけでなく、お湯を注ぎ入れるペースによっても変わってきます。

お湯と豆がドリッパーの中で触れあっている時間が長い(抽出時間が長い)ほど、苦味とコクが強調されます。逆に抽出時間が短いほど、酸味とキレが強調されます。

ドリッパーの種類によって、抽出時間を調整するために特徴的な形状をしていますが、同じドリッパーを使ったとしても注ぐお湯のスピードを調整することで味わいを変えることはできます。

特に、ハリオ式やコーノ式は、注ぐお湯のスピードの違いがダイレクトに味に出ます。その分味もぶれやすいのですが、扱いに慣れれば、自分の好みの味を自在に作ることができます。味のぶれが好ましくないと言う人は、メリタ式の1つ穴ドリッパーがおすすめです。

まとめ

92℃を基準に、温度や注ぐスピードによる違いを楽しんで

お湯の温度や注ぐスピードは、必ずしも厳密な正解があるというわけではありません。

例えば、フレンチやイタリアンローストなど深めの焙煎をした豆はセオリー通りに考えると、苦味を強調するため95℃など高温のお湯が最適になります。ただ、深い焙煎を高温のお湯で抽出すると苦くなり過ぎる場合があります。そこであえて90℃以下のお湯で抽出し、まろやかなコーヒーを楽しむという考え方もあります。

ミディアム、ハイロースト、シティローストなど、バランスのとれた中挽きの豆も、92℃前後のお湯ではなく、80℃後半の低めの温度で抽出し、酸味を引き出すといった楽しみ方もできます。

また、その日の気分で、苦味を利かせて濃い目に淹れたければいつもよりゆっくりめに、さっぱりと飲みたければ気持ち速めに湯を注いでみましょう。そうした淹れ方の違いがはっきり出るのがハリオ式やコーノ式の円錐型ドリッパー。逆になるべくいつも同じ味わいを目指したいのであれば、メリタ式が使いやすいです。

まずは基本の温度92℃を押さえて、その上でアレンジをしながら好みの味を見つけてみてください。