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通販コーヒー完全ガイド

コーヒーの味を決めるドリッパーの形、材質、穴の数を解説

バリスタが解説 コーヒーの味の決め手となる要素とは?

その4 ドリッパーの種類

ドリッパーの形状によっても味わいは変化する

コーヒーのドリッパー、どれも同じだと思っていませんか?実はドリッパーの内側に広がる溝の形、穴の数、材質によってコーヒーの味に大きな変化が出てきます。そこで今回はコーヒーの味わいを決定づけるドリッパーの特色について、代表的なものを中心にまとめたいと思います。

Alba 松本 卓巳さん

このページの監修

日本バリスタ協会(JBA)認定バリスタ
Alba 松本 卓巳さん

ドリッパーの種類とコーヒーの味わい

ドリッパーは穴の数、内側の溝の形、材質をチェック

コーヒーのドリッパーというと、平らな板の上にコーヒーカップを乗せたような道具だと、ご存じかと思います。そのドリッパーにコーヒーフィルターをセットし、豆を入れて、お湯を注いでコーヒー液を抽出するのですが、実はドリッパーの形状や穴の数、材質によって抽出されるコーヒーの味わいが大きく変わります。

例えばドリッパーからコーヒー液をカップに落とす穴の数が1つなのか、3つなのかで、お湯とコーヒー豆が触れ合っている時間が変わります。豆とお湯が触れ合っている時間が長ければ苦味やコクが出やすく、短ければキレが強くなり雑味が出にくくなります。

穴の数だけではありません。ドリッパーの内側にあるリブと呼ばれる溝の形も影響します。リブはドリッパーとフィルターのすき間を確保して、コーヒー液がカップやサーバーに流れ落ちるための通り道を作ります。つまりリブの形状や本数によって、コーヒー液が落ちていくスピードも変わるのです。結果としてコーヒー液の苦みや風味に変化が出てきます。

では、代表的なドリッパーの形状と特徴を紹介していきましょう。

  • カリタ式ドリッパー

    3つ穴が特徴的なカリタは、キレのある酸味の強いコーヒーに

    ドリッパーは何種類かあります。その代表例がカリタドリッパー。底にある穴の数は3つ、ドリッパーの内側にある溝(リブ)は、ドリッパーの底に向かって垂直に伸びています。注ぎ込んだお湯が一気にカップへと流れ落ちるように計算されていますので、お湯と豆の接触する時間は短くなります。キレと酸味が強く、苦味とコクが抑えられたコーヒー液が抽出されます。

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  • メリタ式ドリッパー

    1つ穴のメリタは、苦味とコクの豊かなコーヒーに

    メリタ式ドリッパーも有名です。カリタ式と違って底にある穴の数は1つ。ドリッパーの内側にある溝(リブ)はカリタ式と同じく、底に向かって垂直に伸びています。
    穴が1つしか開いていないため、お湯を注いでもカップにコーヒー液が落ちていくペースは遅いです。お湯とコーヒー豆が触れ合う時間が自然と長くなるため、苦味とコクの強調された味のコーヒー液が抽出されます。

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  • ハリオ式ドリッパー

    大きな1つ穴のらせん状のリブが特徴。お湯の入れ方で味わいは自由自在

    ハリオ式は底に大きな穴が1つ開いていて、内側のリブはらせん状になっています。穴が大きく空いているため、一気に注げば一気にコーヒー液がカップに流れ落ちます。ゆっくりと注げば、スパイラル状のリブがコーヒー液の流れ落ちるペースを緩めてくれますので、抽出時間が長くなり。バランスのとれた味わいに仕上がります。お湯の入れ方で、味わいを自由自在に調整できます。

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  • コーノ式ドリッパー

    メイドインジャパンのドリッパー。雑味がゼロのなめらかな味わい

    日本の老舗サイフォンメーカーが考案したドリッパー。改良に改良を重ねた現在のモデルは、世界中で評価をされています。円すい型のドリッパーで、リブがドリッパー内部の下1/3にしかありません。ドリッパーの下部に滞留するコーヒー液だけがカップに流れ落ちる設計になっていますので、泡の部分に多い雑味が流れ出ないドリッパーになっています。

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  • ペーパーレスドリッパー

    豆の味がダイレクトに伝わるペーパーレス

    ドリッパーは通常、紙のフィルターをセットして豆を入れ、お湯を注ぎます。ペーパーレスドリッパーは、紙の代わりに、ドリッパーと一体化した金属製や合成樹脂のフィルターを使います。ペーパーを通さない分、豆の味がダイレクトに抽出されます。また、豆の油分がペーパーに吸われないため、まろやかなコクや甘みを感じることができます。
    ただ、紙よりも網目が粗いため、粗挽きの豆でないと粉がフィルターを通してカップに流れ出てしまうといったデメリットもあります。また、豆の特徴がダイレクトに出るため、上質の豆でないとえぐみが感じられます。

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素材によっても、コーヒーの味わいは変化する

素材による違い

プラ製と陶器と金属製、さまざまな素材による違い

ドリッパーは素材の違いによっても分類が可能です。
素材は主にプラスチック、陶器、金属の3種類。それぞれに特徴が違いますので、それぞれの強みを覚える必要があります。

プラスチックは軽くて丈夫、コストも安くて、落としても割れないという特長があります。また、抽出の前にお湯にさらせば、すぐに温まるという利点もあります。透明なプラスチック製のドリッパーを使っているプロも意外にたくさん。お湯の落ちるペースや豆の湿り具合を目視できるため、好んで使用しているのですね。細挽きから中挽きのオーソドックスな豆に向いていると言われています。

陶器製は傷や汚れに強く、適度な重みがあるため、抽出中にケトルの先端が軽くぶつかったくらいでは、ずれたり落ちたりしないというメリットがあります。しっかり温める必要がありますが、温まるとお湯の温度が下がりにくく、コーヒー豆をしっかり蒸らすことができます。保温性に優れるので2杯目、3杯目を淹れるときに再度温め直さなくてもいいというメリットも。ただ、割れやすいという弱点もあります。

金属製は熱の伝導率がいいため、お湯にさらせば、すぐに温まるというメリットがあります。また適度な重みがあり、抽出中にケトルが触れてもずれません。陶器と違って落としても割れないというメリットもあります。ただ、銅製のドリッパーはサビ対策が必要という弱点もあります。金属製では、ステンレス製の利便性が高いです。

まとめ

初心者はメリタ式、中級者はハリオV60型

ドリッパーの形状や材質の違いを大まかに紹介してきました。初心者は1つ穴で、どのようにお湯を入れても抽出時間がそれほど変化しない、メリタ式のドリッパーがおすすめです。素材は好みでも良いですが、扱いやすく安価なプラスチック製がおすすめです。

豆の焙煎や挽き具合、お湯の注ぎ方にも詳しくなってきたら、お湯の注ぎ方で味わいを自由自在に調整できるハリオ式のV60型も試したいです。ネルドリップに近いまろやかな味わいを出しやすいのも特徴。プロの使用頻度も高いドリッパーです。