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通販コーヒー完全ガイド

その1 コーヒー豆の選び方

バリスタが解説 コーヒーの味の決め手となる要素とは?

その1 豆の種類

コーヒー豆の種類と新鮮さが、おいしさのカギ

コーヒー豆はどうやって選べばいいのでしょう?銘柄によって味わいや香味もさまざまです。しかし「コーヒー豆は銘柄が多すぎて何を選んでいいのか、わからない」と言う人もいるのでは?そこで今回は好みに応じてどんなコーヒー豆を選べばいいのか、あるいはどういった種類のブレンドを選べばいいのか、まとめて紹介したいと思います。また、どんな豆にとっても重要なのは「新鮮さ」です。新鮮でおいしい豆の選び方や保存方法も紹介します。

Alba 松本 卓巳さん

このページの監修

日本バリスタ協会(JBA)認定バリスタ
Alba 松本 卓巳さん

コーヒー豆の種類で変わるコーヒーの味

品種や産地によって味わいや香味は大きく変わる

世界で栽培されるコーヒー豆の多くは、アラビカ種という品種になります。アラビカ種は飲用に適したコーヒー豆で、味わいと香味に優れています。ただ、同じアラビカ種でもさらに細かい分類は可能で、産地によって栽培しているアラビカ種が異なります。生産国によって地理的な状況も違っていますので、産地ごと(銘柄ごと)に味わいが大きく変わってくるのです。

まずは自分の好みを明らかにした上で、その好みに合った豆(銘柄)を選べるようにしてください。

好みで選ぶコーヒー豆の種類

まずは、酸味重視か苦味重視か、バランス型かで選んでみましょう

コーヒー豆を選ぶ際には酸味を重視するのか、苦味を重視するか、はたまたバランスを重視するのか、自分の好みをベースに考えてみてください。

酸味

酸味を重視したい場合は、キリマンジャロやモカが代表的な銘柄になります。

キリマンジャロ・・・
タンザニアで栽培されるコーヒー豆で、強い香りと酸味が特徴。
モカ(モカハラー)・・・
コーヒーの母国、エチオピアで栽培される銘柄。強い酸味とフレッシュでフルーティーな香りが高く評価される。
苦味

苦味を重視したい場合は、深煎りの焙煎に耐えられる豆をチョイスする必要があります。

マンデリン・・・
インドネシアのスマトラ島で栽培される高級豆。苦味がしっかりとしている。
バランス派

苦味や酸味、キレやコクをバランスよく楽しみたい人は、味わいと香味に調和がとれた銘柄をチョイスします。

ブルーマウンテン・・・
ジャマイカで栽培される高級豆。
グアテマラ・・・
南米のグアテマラ産の銘柄。
ブラジル・・・
ブラジル産の銘柄。バランスのとれた豆で、ブレンドのベースにも使われる。
個性派

個性派のコーヒー豆を好む人は、ちょっとマイナーな産地の豆をチョイスしてみるといいかもしれません。

キューバ・・・
ジャマイカのブルーマウンテンに似た味わいが魅力。
トラジャ・・・
マンデリン(スマトラ島)で有名なインドネシアのコーヒー豆。スラウェシ島で栽培される。濃厚な苦味とコクがあり、酸味がない。

それぞれの豆の良さを引き出すブレンド

1つの豆では作り出せない、香味と味わいの重なりが魅力のブレンドコーヒーもおすすめ

コーヒーは言ってしまえば農作物。銘柄の違いだけでなく、収穫年の気象条件、輸送状況、コーヒー店の保管方法や焙煎状況でも香味や味わいが変わります。それほど変化しやすい作物ですから、味や香りを毎年一定に保つとなると至難の業。そこで何種類かの銘柄の豆を使って、香味や風味が安定するようにブレンドするのですね。

何種類かのブレンドであれば価格も安定しますし、1種類の豆では醸し出せない、重なり合うような味わいまで引きだせます。

ブレンドの反対で、1種類の豆だけで作るコーヒーはストレートコーヒーと呼ばれます。

酸味重視のブレンド

酸味とキレが強い豆、苦味とコクが強い豆、バランスのとれた豆など、それぞれの銘柄に個性があります。酸味で人気の豆と言えば、キリマンジャロやモカ、キレが特徴の豆と言えばコロンビアやコスタリカなどが当てはまります。

酸味やキレを引き出したブレンドを作りたいときは、コロンビア(30%)をベースに、酸味のモカ(20%)、バランスのとれたブラジル(30%)、グアテマラ(20%)を混ぜるなどのブレンドが考えらえます。

苦味重視のブレンド

深い焙煎に耐えられるブラジル(30%)をベースに、バランスのとれたコロンビア(30%)、キリマンジャロ(20%)、ロブスタ種(20%)をブレンドする方法も考えられます。

マイルド・バランス

バランスを重視したい場合は、バランスに定評のある2大銘柄、コロンビアとブラジルをそれぞれ30%ずつ混ぜてベースにし、酸味とフレッシュな香りが魅力のモカ(20%)、ロブスタ種(10%)を混ぜるといったブレンドも考えられます。

コーヒー豆が美味しいのは、焙煎後100時間~2週間

鮮度

コーヒーは農作物だから、鮮度がおいしさに直結する

コーヒーは農作物。他の作物と一緒で、鮮度の良さが味わいに直結します。熱を加えて焙煎すると、豆はその直後からどんどん酸化が始まります。一般的に“賞味”期限は2週間。一度買った豆を1カ月も2カ月も飲むといった楽しみ方では、鮮度が失われた豆でコーヒーを淹れている状態です。最もおいしい状態でコーヒーを楽しむためには、焙煎から2週間以内の豆で抽出したいです。

新鮮な豆の見分け方は、お湯を注ぐとブクブクと泡が出てきます。普段、自宅で淹れている豆からぷっくりと泡が出てこないようなら、賞味期限切れの豆を使っている可能性が大。豆の保管方法や、豆を購入するタイミングを変えてみてください。

酸味嫌いさんへ、その酸味は古い豆によるものかも?!

「酸味のあるコーヒーが嫌い」と言う人も多くいるでしょう。賞味期限を超えて古くなった豆や、保存方法が悪い豆は、どんどん酸化が進み酸味が出てしまいます。この酸味は、コーヒー本来の個性からくる酸味とは違い、えぐみがあっておいしくありません。新鮮な豆の酸味は、さわやかでとてもおいしいもの。「酸味のあるコーヒーはおいしくない」と決め付けず、一度新鮮な豆の状態から淹れて試してみることをおすすめします。

だからと言って、焙煎後すぐに飲むのは大間違い

かといって焙煎直後が最もおいしいという話でもありません。焙煎したすぐ後は直火式であれ、半熱風式であれ、豆は熱を受けて激しい変化を起こしています。そのような豆でコーヒー液を抽出してしまうと、ガスっぽく印象がボケた味わいになってしまうのですね。焙煎から約100時間後から飲みごろがスタート。そこから最高の味わいが2週間近く続くと考えてください。

しかしながらお買い求めのコーヒー豆がいつ焙煎されたものなのか、店頭であれば店員さんに聞くことができますが、通販ですとどうしてもわかりません。ですので、通販でコーヒー豆を買う際は焙煎後の時間について言及している通販ショップを選ぶというのも重要事項ですね

コーヒーの味わいを少しでも長く楽しむための保存方法

飲むたびに挽く!豆は挽くと一気に劣化が早まる

コーヒーの賞味期限は2週間だと述べました。とはいえ大量の豆をもらったときなど、飲みきれないケースもありますよね。その場合は豆を挽かずに、豆のままの保存を考えてください。一度挽いてしまうと、豆が空気と触れ合う面積が広がって、酸化が一気に進んでしまいます。

湿度や温度が高くても豆の劣化は早まります。数日内に飲まない分は、扉の開閉の影響を受けない冷蔵庫の奥の方に、豆の状態で密閉容器に入れて保管します。

1~2カ月単位で保存したいという場合は、チャック付クリアパックに入れて冷凍庫に入れてください。豆の状態であれば1~2カ月、挽いた豆は2~3週間保存ができます。しかしながら、鮮度はやはり落ちてしまいます。冷凍保存とはいえど、早めに飲むことをおすすめします。

また、冷凍保存した豆は、飲む際には解凍し常温に戻すこともお忘れなく。凍った豆のままだと急激な温度変化や結露により、味わいが変わってしまいます。

まとめ

好みの豆と状態、この2つが最重要事項

コーヒーは豆の種類によって個性があります。自分の好みの豆を知っておいて、豆の状態で購入するのをおすすめします。

まだまだ自分の好みがわからないという人は、バランス重視のブラジルやコロンビアなどをベースにしたブレンドコーヒーからスタートしてみるといいかもしれません。酸味や苦味などがバランスのよいコーヒーの味を知ることで、そのコーヒーを基準に、酸味や苦味の強さを調整して好みを測ることもできます。細かい味の調整方法は、「ローストの深さ」や「挽き具合」のページも参考に。

コーヒー豆の賞味期限は焙煎の100時間後~2週間。まず大事なのは焙煎したのがいつなのか知ること。店頭なら店員に確認し、通販であれば焙煎がいつなのか明言しているショップを選ぶと良いでしょう。そして、2週間を目安に飲みきること。飲むまでに2週間を越えそうな豆は冷凍庫へ、数日内に飲まない分は密閉して冷蔵庫の奥へ、数日内に飲む分は、豆の状態で密閉容器に移して日陰の涼しい場所に置いてください。豆は飲むたびに飲む分だけ挽きます。

鮮度の見極めは、お湯を注いだとき。ドリッパーに移してお湯を注ぐと、泡が立ち、豆がぷっくりとドーム状になるかどうかをチェックしてください。最後の1杯まで鮮度の高いコーヒーを飲めるように、豆の保管方法、購入のタイミングや量を調整してみてくださいね。